和食が無形文化遺産に

 ユネスコ(UNESCO:国連教育科学文化機関)は本年12月4日に、ユニークな食文化として、一汁三菜を中心とした日本の「和食」を無形文化遺産に登録した。 日本独自の食文化の価値が改めて世界的に認められたことになったわけで、この登録は時機をえており、嬉しいニュースである。 

 無形文化遺産とは、「慣習、描写、表現、知識及び技術並びにそれらに関連する器具、物品、加工品及び文化的空間であって、社会、集団及び場合によっては個人が自己の文化遺産の一部として認めるものをいう」と定義され、日本では能楽、人形浄瑠璃文楽、歌舞伎、雅楽などがすでに登録され、和食は22件目である。 今回、運動の中核となったのは、京都の料亭主人らが作るNPO法人の「日本料理アカデミー」で、和食の魅力を広めるための運動を日頃から展開し、小学校での食育授業も実施しているという。 子供時代に健康的な食習慣とは何かを理解させることの重要性については言うまでもない。

 食に関する無形文化遺産としては、これまでにフランスの美食術、地中海料理(イタリア、ギリシャ、スペイン、モロッコ)、メキシコの伝統料理、ケシケキ(麦がゆ)の伝統(トルコ)が登録されているという。 新たに登録された和食は、新鮮で多様な食材と持ち味の尊重、栄養バランスに優れた健康的な食生活、自然の美しさや季節の移ろいの表現と優美な盛り付け、正月など年中行事との密接な関わり、「だし・うまみ・こく」の和食ならではの味、などが評価されての登録であり、食文化として体現される日本特有の価値観や生活様式、社会的伝統なども含まれての登録とされる。

 米国では近年、エダマメ(Edamame)が人気で、毎年3万トンづつ消費量が増えているという。 現在は消費の9割が中国からの輸入だが、旺盛なアメリカ市場を狙い、日本の農協(北海道)や米国の農家も増産を計画中のようだ。 アーカンソー大学(米国)では枝豆の品種改良にも着手しているらしい。 フランスやメキシコなどでも、和食人気があるという。

 海外での和食人気に比べ、国内一般家庭での和食料理は確実に減っているとされ、空洞化現象がみられる。 折角の無形文化遺産登録を機会に我々日本人こそ、和食の良さを再認識し、健康的な食習慣を見直す機会にしたいものだ。


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中島澄夫

Author:中島澄夫
約80坪の畑を耕し、ブロッコリー、トマト、ナス、ニンニク、キュウリ、オクラ、ズッキーニ、大根、生姜、馬鈴薯、玉葱、白菜、青梗菜、小松菜、空心菜、金時草、水菜、スナックエンドウなどを自家用に栽培。近著として、「高齢者医療:健康長寿と全人的ケアをめざして」(オーム社、H20.4)など。名古屋市緑区在住。

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