夏の葉菜の王は空心菜だ

 連日の猛暑でキャベツなどの野菜が品薄となって価格が高騰しているという。 今週に入り、ホウレンソウ、レタス、トマトは平均価格の約2倍になっているらしい。 わが畑ではナスとキュウリは最盛期を過ぎたが、、昨年秋に植えたキャベツが大玉となり、収穫期に入るとともに、春に種を播いた空心菜が見事に育ち、トマト、オクラとともに食べごろを迎えている。 

 空心菜に初めて出会ったのは、平成22年、妻と一緒にタイ旅行した時である。 現地に住む知人の案内で入ったタイ料理店で供された豚肉が入った油炒め葉菜で、シャキッとした歯触りで、異国の日本人の口に合い、「旨い」と思って、その時ウェイターに尋ねた覚えがある。 タイではパックブン(phak bung)と呼ぶ。 

 空心菜はヒルガオ科の熱帯アジア原産の1年草で、暑さに強く、高温多湿のタイ、ベトナム、中国南部、台湾など東南アジアで広く栽培され、日本のホウレンソウのように食べられている。 エンサイ、ヨウサイ、アサガオナなどの別名があり、英語ではwater spinach(水のホウレンソウ)と呼ぶ。 いつごろ日本に伝来したかは定かでないが、沖縄を経て、九州へ伝わったとされる。 水辺でよく育つため水に浮かびやすいように茎が空洞になったというが、日本の普通の畑でも元気に育つ。 20cm前後の長さで収穫するが、切ってもすぐまた側枝を出して再度収穫できるので便利だ。 葉は切れ目の入った長卵形で、秋にはアサガオに似た花を咲かせる。 6~9月まで収穫でき、数少ない真夏の葉菜として利用価値が高く、貴重な存在である。

 空心菜は、ホウレンソウに比べ、βカロテン5倍、カルシウム4倍、ビタミンB群2倍、ビタミンC2倍、鉄2倍を含み、夏バテ予防対策に利用価値の高い野菜だ。 また食物繊維を豊富に含み、食後血糖上昇を抑えてくれるので糖尿病予防にも効果がある。 レシピは多彩で、タイ料理、中華料理では、豚肉とシメジの中華風炒め、ニンニク炒め、アーモンド炒め、ナンプラー炒めなど炒め物が人気である。 和風では茎のてんぷら、和え物、卵とじ、オムレツ、鍋物など利用範囲は広い。 春先に園芸店を訪れると、「エンサイ」の名前で種を売っていることが多い。 本土でも栽培が容易なので、もっと普及させたい夏野菜の一つである。
 
  空芯菜あをあを屋台おぼろにて        白井健介
  空芯菜油炒めの旨いこと            中島澄夫
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コメント

久々に読ませてもらいました。

お久しぶりです。先生、お元気ですか?(^O^)先生のブログを久しぶりに読ませて頂きました。

空心菜という野菜を初めて知りました。
野菜の王様はモロヘイヤとばかり思ってましたが、こんな栄養たっぷりな野菜もあるのですね。

我が家は最近なす、トマトが大収穫で毎日食卓に出てきます^o^

Re: 久々に読ませてもらいました。

> お久しぶりです。先生、お元気ですか?(^O^)先生のブログを久しぶりに読ませて頂きました。
>
老人保健施設とクリニックを掛け持ちで、毎日奮闘((^◇^))しています。検診の読影も多いです。 この歳でこれだけの仕事量、我ながら感心です。 今月は国際ホテルで「高齢期を元気に過ごすには」のタイトルで講演してきました。 九州でも、永淵流の気合いで頑張ってください。
> 空心菜という野菜を初めて知りました。

> 野菜の王様はモロヘイヤとばかり思ってましたが、こんな栄養たっぷりな野菜もあるのですね。
>
> 私も一時期、モロヘイヤを栽培していましたが、この3年間はモロヘイヤはやめて、空心菜を栽培しています。 暑さに強く、強靭で作りやすいですよ。 大きなプランターがあれば栽培可能かもです。

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空心菜は春に種をまくのですか。来年はチャレンジしてみようと思います。今年は先生のブログのお蔭で意欲が湧き、トマト、キュウリ、パプリカを作ってみました。心配したきゅうりはあっという間に大きくなるので、面白く、夜見ておいて朝食べるのが楽しみです。トマトは中玉とプチトマトですが、近所におすそわけ出来るほどとれます。パブリカはまだ色づいていませんが、とても楽しみ、焦らず頑張ります。

Re: 空心菜のタネまき

> 空心菜は春に種をまくのですか。来年はチャレンジしてみようと思います。今年は先生のブログのお蔭で意欲が湧き、トマト、キュウリ、パプリカを作ってみました。心配したきゅうりはあっという間に大きくなるので、面白く、夜見ておいて朝食べるのが楽しみです。トマトは中玉とプチトマトですが、近所におすそわけ出来るほどとれます。パブリカはまだ色づいていませんが、とても楽しみ、焦らず頑張ります。

 空心菜は5月の連休あたりから6月に種まきして朝か夕に一日一回水やりすると4~5日で発芽します。種は2~3cmづつ離して置きます。 元気に育ちます。 野菜作りで得られる「ときめき」は脳と心の栄養になりますね (^-^)
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プロフィール

中島澄夫

Author:中島澄夫
約80坪の畑を耕し、ブロッコリー、トマト、ナス、ニンニク、キュウリ、オクラ、ズッキーニ、大根、生姜、馬鈴薯、玉葱、白菜、青梗菜、小松菜、空心菜、金時草、水菜、スナックエンドウなどを自家用に栽培。近著として、「高齢者医療:健康長寿と全人的ケアをめざして」(オーム社、H20.4)など。名古屋市緑区在住。

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