糖尿病受療率の都道府県別ランキング

 その気になれば何でも食べられる飽食の時代となり、血管病ともいわれる糖尿病患者が増えている。 日本では現在890万人の患者がおり、予備軍1320万人を含めると国民の5人に1人となる2200万人以上が糖尿病あるいはその疑いをもっていることになる。 問題は多くの場合、危機的状況になるまで症状なしで経過することで、特に予備軍を早めにみつけて患者教育を徹底することが重要である。

 厚生労働省は3年に1度の頻度で、病院及び診療所を利用する糖尿病患者について全国的な患者調査を行い、都道府県別の糖尿病受療率(人口10万人当たり)のランキングを公表している。 2008年調査では、第1位が香川県で、第2位徳島県、第3位長崎県となっており、西高東低の傾向をみる。 2011年調査では、香川県の糖尿病受療率(人口10万人当たり)は男性が350人で第1位、女性が269人で第2位である。 

 香川県は言わずと知れた讃岐うどんの産地である。 喫茶店でもうどんのメニューがあると聞く。 うどん多食で炭水化物の過剰摂取となりやすく、またうどんはのど越しがよく、十分咬まずに早食いとなりやすく、無意識に食べすぎて食後高血糖を招きやすい。 うどんの食前に食物繊維の多い野菜をしっかり食べれば急な血糖上昇をある程度は抑えられるが、国民健康・栄養調査(2006~2010年)によると、同県民の1日当たり野菜摂取量は男性がワースト2位、女性はワースト1位となっている。

 香川県は汚名返上を狙って、小児期からよい生活習慣を確立させることを目的に、今年度県内の全17市町で公立小4年生と一部の5年生の児童に血液検査(脂質、HbA1c)を実施し、正しい食生活や運動など生活習慣の指導に役立てることを決めたという。  昨年度、12市町の小4児童6743人について血液検査を実施したところ、11.1%の750人で脂質異常がみつかり、また0.4%の25人でHbA1c(糖化ヘモグロビン)の異常高値が発見されたという。  HbA1cは過去1~2ヶ月の平均血糖値を反映する検査項目である。 

 近年は小学生時代から生活習慣病予備軍がかなりの率で存在することをうかがわせる成績である。 小児期から生活習慣病の予防意識を高める香川県の試みは素晴らしいと思う。

  人の死に寒さしのぎのうどん食ふ       喜納とし子
  うどん屋へ銭のふり込む時雨かな       横井也有

 


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中島澄夫

Author:中島澄夫
約80坪の畑を耕し、ブロッコリー、トマト、ナス、ニンニク、キュウリ、オクラ、ズッキーニ、大根、生姜、馬鈴薯、玉葱、白菜、青梗菜、小松菜、空心菜、金時草、水菜、スナックエンドウなどを自家用に栽培。近著として、「高齢者医療:健康長寿と全人的ケアをめざして」(オーム社、H20.4)など。名古屋市緑区在住。

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