喫煙の継続は寿命を10年縮める

 喫煙の弊害は広く知られているが、喫煙の日本人の寿命に及ぼす影響が明らかにされ、英国の医学専門誌(BMJ,Sakata R 他)に発表された。 これは1950年に開始された前向きコホート研究によるもので、調査対象は日本人の男性2万7311人、女性4万662人である。 コホート研究とは大きな集団を長期間追跡する調査方法で、最初に健康な人の喫煙習慣の有無を調べ、この集団を前向き、つまり未来に向かって追跡調査し、後から発生する結果を確認するのが「前向きコホート研究」である。

 1920~1945年に生まれ、20歳前に喫煙を開始した喫煙継続者の、非喫煙者に対する総死亡率比は男性2.21、女性2.61であり、喫煙継続者の平均寿命は非喫煙者に比べ男性で8年、女性で10年短かった。

今や、日本人の平均寿命は男性79歳、女性86歳の時代であるが、喫煙だけの要因で寿命が10年短縮するというのは一つの驚きであり、無視できる数字ではないと思う。

 喫煙によって体内に吸い込まれる有害物質は4000種類を超えるとされるが、その代表格のニコチン、タールおよび一酸化炭素の3つを「タバコ三悪」という。 タバコ1本から出る煙には平均してニコチン0.1~2.0mg、タール10mg、一酸化炭素20~30mgが含まれる。 ニコチンには中毒性があり、タールにはニトロソアミンやベンゾピレンなど200種類以上の発癌物質が含まれ、一酸化炭素には酸素欠乏に伴う運動能低下作用をみるので、喫煙の継続は避けるべきである。

 タバコの煙は肺に吸入される酸性の主流煙と、先端から立ち上がるアルカリ性の副流煙に分けられ、各種有害物質は主流煙よりも副流煙に多いことがわかっている。 自らは非喫煙者であっても、うっかり受動喫煙とならないよう日常生活上、十分注意したいものだ。

サンゴと熱帯魚
Coral and tropical fish in Taketomi Island photographed by A.Nakajima
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中島澄夫

Author:中島澄夫
約80坪の畑を耕し、ブロッコリー、トマト、ナス、ニンニク、キュウリ、オクラ、ズッキーニ、大根、生姜、馬鈴薯、玉葱、白菜、青梗菜、小松菜、空心菜、金時草、水菜、スナックエンドウなどを自家用に栽培。近著として、「高齢者医療:健康長寿と全人的ケアをめざして」(オーム社、H20.4)など。名古屋市緑区在住。

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