味覚障害が高血圧や肥満を招く

食物の味には5つの基本味「五味」として、塩味、甘味、苦味、酸味、旨味がある。 五原味ともいう。 五味に加えて、渋味や辛味などもあり、食品に含まれる成分比によって味は微妙に変化する。 味を感知するのは舌の味蕾細胞の集合体である味蕾(taste bud)である。 成人の舌には、約1万個の味蕾があり,加齢とともに萎縮、減少し、高齢者では新生児期の1/3まで減少するため、味覚障害が発生することになる。 

 高齢者では、服用する薬剤の副作用、亜鉛不足、唾液分泌の減少、をきたすことも多く、味覚障害が起こりやすくなる。 さらにタバコや強い刺激物は味蕾の萎縮を促進し、舌苔の増加や舌の病気も味覚障害の原因となる。 

 味蕾を構成する味細胞の寿命は約10日とされ、次々と新しい味細胞と入れ替わっているが、この際タンパクの分解、合成に欠かせないミネラルとして亜鉛がある。 代謝の盛んな味蕾は多量の亜鉛を必要とし、亜鉛が不足した場合に人体で最も影響を受ける部位は味蕾だとされる。 亜鉛の多い食材として、カキ(牡蠣)、豚肉、牛肉、大豆などがあることを覚えておきたい。

 さて五味の中で、加齢に伴い最も障害されやすいのは塩味であり、このため高齢になると塩分摂取量が増えて高血圧の原因となりやすい。 食酢を上手に使った味付けの工夫が必要となるわけだ。

 山陰労災病院の研究グループによる最近の発表によると、旨味の感度が低下すると、肥満になる傾向が高くなることが判明したという。 旨味障害が起きると、甘党が多くなり、糖質をたくさん摂取して肥満になりやすくなるようである。 

 人間、中年を過ぎたらそれなりに味覚障害があることを頭に入れて、生きる必要があるようだ。

時ものを解決するや春を待つ  高浜虚子
梅見ても青空見ても田舎かな  小林一茶
梅が香に追ひもどさるる寒さかな  松尾芭蕉

蝋梅H30・1・15
蠟梅開く  名古屋平針農業センターにて (2018年1月21日  撮影)

農業センターにて1
真冬に咲く花 名古屋市農業センターにて (2018年1月21日 撮影)
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プロフィール

中島澄夫

Author:中島澄夫
約80坪の畑を耕し、ブロッコリー、トマト、ナス、ニンニク、キュウリ、オクラ、ズッキーニ、大根、生姜、馬鈴薯、玉葱、白菜、青梗菜、小松菜、空心菜、金時草、水菜、スナックエンドウなどを自家用に栽培。近著として、「高齢者医療:健康長寿と全人的ケアをめざして」(オーム社、H20.4)など。名古屋市緑区在住。

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