高齢におけるフレイル・要支援からの脱出

 人は75~80歳前後になると体力、知力とも衰えを感じる人が増え、フレイルあるいは要支援と呼ばれる状態になる人が増えてくる。 私が勤務する老人保健施設への入所には、要介護の認定を必要とするが、現在の入所者105名の平均年齢は、男性80歳、女性86歳で、これは奇しくも現在の日本人の平均年齢に一致する。 

 最近、筑波大学などの研究チームが実施した調査研究によれば、生活習慣を改善すれば、要介護になる一歩手前の要支援あるいはフレイルの高齢者でも、約3割強が自立に近い状態まで改善しうることが明らかになった。

 調査対象はフレイルと診断された平均年齢75歳の高齢者470人で、4年間追跡調査した。 次の5項目、即ち、1)半年間で体重が2~3Kg減少、2)歩行速度が遅くなった、3)運動習慣がない、4)5分前のことが思い出せない、5)疲れを感じる、のうち3項目以上該当した高齢者をフレイルとした。 

 このフレイル群を4年間追跡した結果、死亡が21%、要介護となったのが30%、フレイルを脱出し自立へと改善したのが32%であったという。 生活習慣との関係を分析すると、軽く息が上がる運動を週1回以上する人は、しない人に比べフレイルから自立へと改善する率が3倍高く、乳製品を週5回以上食べる人も2倍高かったという。

 たとえ高齢でフレイルや要支援の状態になっても、その段階でそれまでの運動習慣食生活を見直して改善すれば、逆転して自立生活を可能にし、健康寿命を延ばすことに十分つながりうることを心に留めたいものである。

瓜ぶらり根性問はることもなし  山中正己
瓜作る君があれなと夕涼み  松尾芭蕉
三日月と一つ並びや冷し瓜  小林一茶

B庭のキュウリ
座敷のグリーンカーテンになった今年のキュウリ(シャキット)は2階まで伸びる勢い(2016年6月18日 撮影)

L庭のキュウリ
梅雨で元気な我が家の庭先のキュウリ (2016年6月18日 撮影)
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中島澄夫

Author:中島澄夫
約80坪の畑を耕し、ブロッコリー、トマト、ナス、ニンニク、キュウリ、オクラ、ズッキーニ、大根、生姜、馬鈴薯、玉葱、白菜、青梗菜、小松菜、空心菜、金時草、水菜、スナックエンドウなどを自家用に栽培。近著として、「高齢者医療:健康長寿と全人的ケアをめざして」(オーム社、H20.4)など。名古屋市緑区在住。

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