視力低下の予防

 人間歳をとると何かと目が見にくくなる。 プロ野球の打者は、40歳前後で速球が見にくくなり、打率が下がって多くが引退となる。 一般に視力検査で、よい方の眼の視力が、0.5未満になると視覚障害といい、0.1以下を失明という。 視覚障害は40歳以上の高齢者で有病率が高くなり、全年代で女性より男性で有病率が高い。 

 日本における視覚障害の原因疾患の第1位は緑内障(24%)、2位が糖尿病性網膜症(21%)、3位が変性近視(12%)、4位が加齢黄斑変性症(11%)、5位が白内障(7%)となっており、この5疾患で全体の3/4を占めている。 変性近視とは、眼鏡をかけても、1.0以上の視力が得られない近視をいう。 一方、失明の原因疾患を見ると、1位 緑内障(20%)、2位 糖尿病網膜症(19%)、3位 網膜色素変性症(13%)、4位 加齢黄斑変性症(9%)、5位 視神経萎縮・網脈絡膜萎縮(9%)となっている。

 緑内障は、40歳以上の日本人の20人に1人が罹患しているといわれ、眼圧の上昇や遺伝などによって視神経が障害される病気である。 日本では、眼圧が正常でも発症する人が多く、どうして緑内障になる人と、ならない人がいるのか詳細は明らかでない。 緑内障のある人に使うべきでない薬剤として、抗精神病薬、抗うつ薬、抗不安薬、抗コリン薬などが知られる。 

 最近、米国ハーバード大学などの研究グループ(J.H.Kang氏ら)による報告によると、ホウレンソウなどの色の濃い葉菜類を多く摂取した群では、緑内障のリスクが20~30%低下していたということだ。 調査対象は、40歳以上の女性約6万人、男性約4万人の合計約10万人で、2年毎に前向きに調査した結果である。 色の濃い葉菜類に多く含まれる硝酸塩亜硝酸塩が予防的効果を発揮しているようだ。

 緑豊かな葉菜類をバランスよく日常の食事に取り入れて、楽しみながら少しでも視力の低下を防ぎたいものである。 

冬月や眼鏡のままに居眠りて   与謝蕪村
老のはるめがねに蒔絵かかせばや  大江丸
朝刊や小鼻のめがね春の朝  中島澄夫

焼額第2ゴンドラ
志賀高原・焼額山スキー場 第2ゴンドラ (2015年12月31日 撮影)

 
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中島澄夫

Author:中島澄夫
約80坪の畑を耕し、ブロッコリー、トマト、ナス、ニンニク、キュウリ、オクラ、ズッキーニ、大根、生姜、馬鈴薯、玉葱、白菜、青梗菜、小松菜、空心菜、金時草、水菜、スナックエンドウなどを自家用に栽培。近著として、「高齢者医療:健康長寿と全人的ケアをめざして」(オーム社、H20.4)など。名古屋市緑区在住。

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