ヘッドフォン難聴

 3月3日は日本では「ひな祭り」であるが、み(3)み(3)の語呂合わせから、世界保健機関(WHO)が定める「国際耳の日」でもある。 耳の不自由な人々に対する社会的な関心を高めるとともに、耳疾患の予防意識を高めるために制定された日である。 私が現在勤務する老人保健施設には、要介護と認定された高齢者が約105名入所しているが、難聴になり耳が遠くなって日常生活に不自由を来し、補聴器を必要とする人が少なくない。 人の叡智の3つの秘密として、「見ざる、聞かざる、言わざる」の三猿(three wise monkeys)が有名だが、、これも必要な聴力があってのことである。 

 近年、電車に乗ると携帯音楽プレイヤーを使ってヘッドフォンやイヤフォンを着用し音楽を楽しむ若い人を見かけることが多い。 スマートフォンなどの個人用音楽ディバイスが一気に普及したことの恩恵である。 人混みや電車内ではそれなりの騒音があるため、つい音量を上げることになる。 ロックコンサートやクラブ、あるいはオーディオの大音量に接する機会も増えている。 大きめの音を長時間にわたって聞くと耳の奥(内耳)にある蝸牛内の有毛細胞の毛が傷害され、若者でも感音性の難聴になるリスクが高くなるので注意が必要である。

 WHOは耳に日に当たり、大音量の音楽を聴くことにより、世界の10億人超の若者が難聴のリスクに直面していると、全世界に向けて警鐘を鳴らした。 この難聴は、「音響外傷」あるいは「ヘッドフォン難聴」といわれ、多くは一過性で程度が軽ければ経時的に有毛細胞が修復されて聴力は回復するが、重症例では若年といえども本格的な感音性難聴となる危険がある。

 予防には、1)音量を上げすぎることなく、ヘッドフォン・イヤフォンを付けたまま会話ができる程度の音量に抑えて聞く、2)疲れているときには、特に音量を小さくして聞く、3)1時間音楽を聞いたら耳からイヤフォンをはずし、5分程度耳を休ませる、などを心がけたいものである。

難聴は三猿に似て端居かな     小山武三
終戦日ノモンハン耳鳴りけふも診る 佐竹 泰
囀りを聞きたくて拠る野の大樹    岸野千鶴子

 ウサギ平2015
「第52回全日本スキー技術選手権大会」の公式トレーニング;白馬八方尾根スキー場、兎平ゲレンデ 2015.3.9撮影
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中島澄夫

Author:中島澄夫
約80坪の畑を耕し、ブロッコリー、トマト、ナス、ニンニク、キュウリ、オクラ、ズッキーニ、大根、生姜、馬鈴薯、玉葱、白菜、青梗菜、小松菜、空心菜、金時草、水菜、スナックエンドウなどを自家用に栽培。近著として、「高齢者医療:健康長寿と全人的ケアをめざして」(オーム社、H20.4)など。名古屋市緑区在住。

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