健康長寿の重視

 夫婦のうちどちらかが亡くなり、たとえ独居となっても、介護を必要とせず、自立した生活ができる生存期間を健康寿命という。 近年は生後生存期間の平均寿命を延ばすよりも、この健康寿命を延ばすことが重視される時代である。 厚労省は2013年度からスタートする10年間の「国民の健康づくり計画」で、健康寿命を延ばすため生活習慣病の死亡率低減や、喫煙や飲酒に関する数値目標を設定し、2020年までに健康寿命を1歳以上伸ばすことを目標に挙げた。 現状では、70歳半ばあたりから骨や筋肉の衰えによる虚弱化(フレイル)がはじまり、加えて脳卒中や認知症を発症する人も増え、要介護となる人が増加する。

 最近の10年間で健康寿命の延びは平均寿命の延びよりはるかに低いことが知られる。 厚労省が今月1日発表した日本人の2013年における健康寿命は、男性71.1歳、女性74.2歳で、同年の平均寿命(男性80.2歳、女性86.6歳)との差をみると、9~12年となり、平均的な日本人は約10年の介護寿命をもったのちに人生を終える勘定である。

 健康寿命を都道府県別にみると、最も長い県は、男性では愛知県で71.7歳、女性では静岡県の75.3歳である。 最も短い県は、男性では青森県、女性では滋賀県となっている。 人口70万以上の20大都市別の健康寿命を、2010年時点で比較すると、健康寿命の最も長い都市は、男女とも浜松市で(男72.9歳、女75.9歳)、最も短いのは男性が大阪市(68.1歳)、女性が堺市(71.8歳)である。

 浜松市の特徴として、1)就業率が高い、2)気候が温暖で高齢者うつが少ない、3)特産品のお茶、ミカン、ウナギをよく食べる人が多い、などがあり、これらの生活習慣と健康寿命との関連が注目される。 地域差を生む要因を明らかにできれば健康寿命の伸延に役立つことは明らかであり、今後多面的な検討が望まれる。

 ありがとうそれが口癖生身魂     中島 葵
 耳しいとなられ佳き顔生身魂     鈴木寿美子
 家はみな杖にしら髪の墓参      松尾芭蕉

 

 
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中島澄夫

Author:中島澄夫
約80坪の畑を耕し、ブロッコリー、トマト、ナス、ニンニク、キュウリ、オクラ、ズッキーニ、大根、生姜、馬鈴薯、玉葱、白菜、青梗菜、小松菜、空心菜、金時草、水菜、スナックエンドウなどを自家用に栽培。近著として、「高齢者医療:健康長寿と全人的ケアをめざして」(オーム社、H20.4)など。名古屋市緑区在住。

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