死刑制度は是か非か

 世界最大の国際人権非政府組織(NGO)であるアムネスティ・インターナショナル(Amnesty International :本部ロンドン、1061年発足)の最近の報告によると、2013年における世界の死刑執行件数は世界22か国で778人に達し、前年を96人上回り前年比で大幅増になったという。

 国別で多いのはイラン369人、イラク169人、サウジアラビア79人などで、米国は39人、日本は8人である。 ただ中国は公表しておらず、数千人が処刑されたと推定されており、これを加えると実際には大幅に増加することになる。  因みに、2004年における死刑執行数が、世界で最も多いのは、中国の3400人で、これは全世界の90%以上になるとされ、第2位はイランの159人である。

 死刑(death penalty)は現代の法体系で最も重い刑罰(極刑)であり、日本では主に殺人罪に対し適用されるのが一般的である。 執行方法は電気椅子、銃殺、絞首刑、切腹、ギロチン、餓死、火刑、溺死、釜茹で、石打、車裂き、など多彩である。 現代におけるの本の死刑は絞首により行われる。 日本は執行の際に痛みを感じさせず即死させる絞首刑の技術をもつとされ、処刑台の床板が外れて体が落下すると、その衝撃で延髄損傷と頸骨骨折が発生し瞬間的に意識を失うとされる。 また少しでもきれいな状態で絶命させ、受刑者の尊厳を保つための工夫もされているといわれる。

 死刑制度には賛否両論の長い道のりがある。 殺人罪の場合は被害者の立場からは多くが極刑を望むとされ、その心情を察すれば複雑な気持ちに駆られる。 社会制度として死刑制度をもつことが凶悪犯罪の抑止につながる可能性も否定できない。 しかし、死刑は「究極の人権侵害で、生きるという最も基本的な人権を否定するもの」であり、アムネスティ・インターナショナルは、死刑廃止に向けて国際的な連帯を強化する必要性を訴えている。 

 死刑そのものは、人道に反する行為であることに間違いはなく、われわれ一人ひとりにその存廃を問う難しい問題の一つであるように思う。



    行く春を死でしめくくる人ひとり            能村登四郎
    行春や鳥啼き魚の目は泪                松尾芭蕉
    行く春やみんな知らない人ばかり            辻貨物船

台所の椿(サイズ小)
我が家の台所窓際に活けられた「天が下」:2014年4月20日撮影

 
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中島澄夫

Author:中島澄夫
約80坪の畑を耕し、ブロッコリー、トマト、ナス、ニンニク、キュウリ、オクラ、ズッキーニ、大根、生姜、馬鈴薯、玉葱、白菜、青梗菜、小松菜、空心菜、金時草、水菜、スナックエンドウなどを自家用に栽培。近著として、「高齢者医療:健康長寿と全人的ケアをめざして」(オーム社、H20.4)など。名古屋市緑区在住。

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