飲酒で不整脈リスク上昇

 飲酒は過剰にならず適量なら、長期にわたって続けても健康維持のためにはプラス面も多いといわれてきたが、それを否定する結果が、最近米国心臓学会(ACC)から発表された。

 この研究はフラミンガム心臓研究(Framingham Heart Study)に参加した平均年齢56歳の男女5200例の心電図を6年以上にわたり解析したもので、1日のアルコール摂取量が10グラム(日本酒半合あるいはワイン90ml相当)増える毎に、心房細動の新規発症リスクが5%上昇することが判明したという。 またアルコール摂取量が10グラム増える毎に、心臓の左心房が0.16mm拡大したという。

 心房細動は高齢者に頻度の高い不整脈である。 加齢とともに増加し、70歳代の5%、80歳代の10%の頻度でみられる。 日本では約130万人いるとされ、潜在患者は200万人を超すともいわれる。 心房細動は脳卒中の主要危険因子であり、心不全の原因ともなる。 発作性、持続性、永続性などに分類され、危険因子として、アルコールや加齢のほかに、高血圧、過労、喫煙、ストレス、糖尿病、睡眠時呼吸障害、心臓弁膜症などがある。 

 心房細動は、自分で脈をとれば脈が規則正しく打たず、でたらめに打っているので絶対性不整脈とも呼ばれ、心電図をとらなくてもわかることが多い。 

 飲酒は適量であっても長期にわたって飲み続けると心臓には有害であり、週に何日かは飲まない日を作るよう心がけるのが良いようだ。

コスモスや蝶も吹かれて風つよし  西山泊雲
嘘すこしコスモスすこし揺れにけり  三井葉子
コスモスの紅白ピンクあの世かな  中島澄夫

H28愛牧の秋
秋色の愛知牧場 (2016年10月24日 撮影)
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皮膚病の診断と人工知能

 ヒトがかかる皮膚病は多種多彩で診断に迷うことも少なくない。 これまでは、自分の目でよく見て、過去の経験を頼りにしながら、時には採血したり、組織を採取し鏡検したりして診断するのが普通であった。 

 米国ロサンゼルスのベンチャー企業「Lubax」はスマートフォン上の専用アプリで皮膚の病変部位を撮影し、それを1万2000枚以上の皮膚病変写真のデータベースに照合し、たった5~10秒の短時間で、診断結果の候補を表示するデバイスを開発し、医療用ツールとして、すでに米国、カナダなど8か国で利用を可能にし、日本でも今秋発売される予定という。

 Lubaxはピクセルレベルで画像を詳細に解析し、茶色一色をとっても人間の目では区別できない256通りを探知できるというから驚きというほかはない。 データベース内のすべての写真には、皮膚科専門医の診断結果がついているので、信頼度は極めて高いといえる。

 がん患者の全遺伝情報(ゲノム)を解析し、人工知能(AI)を使って最適の治療法を選ぶシステムの開発も進みつつある。 AI住宅では、温湿度を自動調節したり、防犯カメラで顔認識するシステムも可能という。 今後、医療分野のみならず、多くの領域でAIの活用が期待される。

わがいのち菊に向かひてしづかなる  水原秋櫻子
菊を詰め箱詰めにしたい女あり  田中久美子
汗拭ひ拭ひ拭って畝立てる  中島澄夫

秋菊2016
玄関に菊を活ける  (2016年10月7日 撮影)

 

 

長い昼寝で糖尿病リスク上昇

 私が子供のころは暑い夏になると昼食後に、家族全員が揃って約1時間ほど昼寝する習慣があったのを覚えている。 俳句で昼寝は夏の季語である。 社会人になってからは仕事中に、いつとはなく睡魔に襲われてうたた寝することはあっても、ゆっくり昼寝する場所もなく、その習慣は絶えたままである。

 1日に60分以上の昼寝をすると、しない人に比べて糖尿病の発症リスクが45%も上昇するという研究結果が最近、東大の研究グループより発表された。

 この研究は2016年までにアジアおよび欧米で発表された研究論文21件、合計30万5000人超のデータをプール解析したもので、1日60分以上の昼寝をする群では、全くしない群に比べて、2型糖尿病を発症するリスクが45%上昇することが分かったという。 昼寝時間が60分以内なら、有意な上昇は見られず、昼寝時間が20~30分では発症リスクがむしろ減少したという。 昼寝時間と肥満との関連は認められなかった。 

 40歳以上の日本人男女を対象にした最近の調査によると、不眠症の疑いありとされる人は約40%あり、睡眠障害によって日中の作業効率が下がったり、遅刻、欠勤などで起こる経済的損失は、1年間で3兆円に達するという試算がある。 昼間眠くなったら、無理をせず、一休みして、仕事効率を上げるためにも20~30分の昼寝を上手にとるよう心掛けたいものだが、それをを可能にするための環境整備も必要だと思う。

虻一つ昼寝起こして廻るなり   小林一茶
昼寝覚め今別天地われはここ  中島澄夫
横文字の如き午睡のお姉さん  宇多喜代子

庭のむくげH28
庭のむくげ 2016年 秋

プロフィール

中島澄夫

Author:中島澄夫
約80坪の畑を耕し、ブロッコリー、トマト、ナス、ニンニク、キュウリ、オクラ、ズッキーニ、大根、生姜、馬鈴薯、玉葱、白菜、青梗菜、小松菜、空心菜、金時草、水菜、スナックエンドウなどを自家用に栽培。近著として、「高齢者医療:健康長寿と全人的ケアをめざして」(オーム社、H20.4)など。名古屋市緑区在住。

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