報道の自由度向上を

  大型連休も近づき、スナップエンドーやタマネギの収穫が始まるとともに、夏野菜の植え付けが始まり、週末には猫の手も借りたい忙しさである。 このところ穀雨が定期的にあるのはうれしい。

 さて、言論の自由や報道の自由を擁護することを目的とする非政府組織(NGO)の「国境なき記者団」(RSF,本部パリ)は、2002年以降毎年、メディアの独立性や透明性など50の指標に基づいて、世界各国の報道自由度ランキングを発表している。

 先日発表された2016年の報道ランキングによると、対象180か国中で第1位はフィンランドで自由度が最も高く、以下第2位オランダ、3位ノルウェー、4位デンマーク、5位ニュージーランドと続き、北欧諸国が上位グループを占めている。 最下位グループでは、第176位中国、177位シリア、178位トルクメニスタン、179位北朝鮮、180位エリトリアと並ぶ。 主要国では、ドイツ16位、英国38位、米国41位、フランス45位で、日本は前年の61位から順位が11下がって72位と後退し、3年連続で順位を落としている。 民主党政権下の2010年では、11位と上位にあったが、自民党政権下で確実に下がっている。 

この国には、「政権側が内容的に公平を欠くと判断すれば、国が放送局に電波停止を命じることができる」などと平然と言ってのける現職の総務大臣がいるのだから驚かされてしまう。

 福島第一原発事故の報道規制や特定秘密保護法の施行などで政府やスポンサーに不都合な情報は部分的に遮断されており、多くのメディアは報道を自主規制せざるを得ない現状にある。 嘆かわしい限りである。

 報道の自由は民主主義の土台であり、表現の自由、報道の自由は国民のたゆまぬ努力でまもっていくべき大切なものだと思うこの頃である。

蝶の羽のいくたび越ゆる塀の屋根  松尾芭蕉
窓明けて蝶を見送る野原かな  小林一茶
蝶の恋空の窪んでいるゐるところ  川嶋一美

アゲハ1
我が家の玄関に飛来した今年の初アゲハチョウ(キアゲハ)  (2016年4月9日  撮影)


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高尿酸血症の功罪

 40歳を超えると、特に病気をもたなくても健診として年に一度採血検査を受ける人が多い。 検査項目の一つに尿酸がある。 血液中の尿酸は、細胞の中にある核酸(RNA,DNA)の構成分であるプリン体が体内の肝臓で分解されて作られるものが80%で、鶏のレバーや煮干しなど食品中のプリン体から作られるものが20%を占め、産生と尿や便への排泄のバランスにより一定量に保たれている。 過激な運動でエネルギー消費が急増すると、エネルギー源となるATPが増えるので、プリン体の原料となり尿酸が増える原因となる。 

 男女とも血中の尿酸値が7mg/dl以上の場合を高尿酸血症という。 女性ホルモンのエストロゲンには尿酸の尿中への排泄を促す作用があるので、血中尿酸値は一般に男性の方が女性より高いが、女性も閉経すると上昇することが多い。 尿酸は水に溶けにくく、7mg/dlを超えると一部が結晶化し腎臓や関節、血管壁などに沈着し尿路結石、痛風、腎障害、動脈硬化などのリスクを高めるので、7mg/dl以下を保つことが望ましい。 日本人の成人男性は、30歳以降では高尿酸血症の頻度が30%と推定され、30歳以上男性の痛風有病率は1%を超えており、なお増えつつあるのが現状である。

 尿酸値を上げすぎない生活習慣として、ABC(A:アルコール、B:美味、C:カロリー)を控えることが有効である。 アルコールは尿酸の腎からの排泄を障害する作用と、産生を増やす作用がある。 プリン体は旨み成分であり、肉やレバー、魚の干し物などを摂りすぎないことが大事だ。 アルカリ食品の摂取は尿への尿酸排泄を促すので野菜、海藻、キノコなどは積極的に摂取したい。 PA-3乳酸菌は腸内でプリン体を食べて自分の栄養とし、プリン体の腸吸収を減らすので、PA-3乳酸菌入りのヨーグルトは利用価値がある。 生活習慣と痛風に関するコホート研究によると、コーヒー摂取量が多い、乳製品摂取量が多い、モズクをよく食べる、などは、痛風発症を低下させ、反面アルコール摂取量が多い、肉類摂取量が多い、砂糖入りソフトドリンクの摂取量が多い、などは痛風発症を増加させる。 

 さて、尿酸にはビタミンCより強力な抗酸化作用があり、人が長寿を達成するには抗酸化物質が不可欠である。 ヒトの寿命がほかの哺乳動物に比べ長寿を達成できるのは血中に尿酸が多いためとも考えられる。 最近の研究報告によると、血中尿酸値が6.3~9.0mg/dlの最も高い群は、4.9mg/dl未満の最も低い群に比べ、パーキンソン病の発症リスクが約40%低かったという。  また最近実施された、血液透析患者22万人超の大規模観察研究で、血清尿酸値が低いほど高死亡率(全死亡および血管死亡)を示すことが明らかにされた。 私が勤務する老健施設でも要介護と認定され、虚弱もしくはフレイルで入所する高齢者に、3mg/dl以下の低尿酸血症を認めるケースは少なくない。 血中尿酸値は、多すぎず、少なすぎず、がよいようだ。  

目の前をよぎりし蝶のもう遥か   星野高士
初蝶来何色と問う黄と答ふ   高浜虚子
洞窟はモンシロチョウを放しけり  松原永名子
植え込みに初アゲハ来し朝日浴ぶ  中島澄夫

アゲハ2
我が家の玄関に飛来した今年の初アゲハ蝶 (2016年4月9日 撮影)

春爛漫と人工知能

 今日から新年度である。 昨日朝、職場の玄関に近づくと、今年初めてウグイスの「ホーホケキョ」という鳴き声を2回聞いた。 ウグイスは春告鳥の別名をもち、コマドリ、オオルリとともに、日本三鳴鳥の一つだが、鳴き声の美しさは最も日本的で、やはり一番だと思う。 勤務先の老健(和合の里)は、伝統ある春のクラウンズゴルフ大会の会場として全国的に名前を知られた和合ゴルフ場に隣接しており、自然が豊かで季節を感じるには良い立地である。

 玄関近くにあるソメイヨシノは2~3分咲きで名古屋市内の桜に比べてやや遅咲きのようだが、今週末には満開となる桜が増えそうで、周辺では花見シーズン全開となりそうだ。 因みに名古屋では昨日、満開宣言があった。 桜の原種は約10種類とされ、その交配によって現在は300種類以上の桜が誕生し、早咲きから遅咲きまで1か月以上にわたって楽しめるのが良い。

 さて近年、将棋や囲碁の世界では、プロの名人がコンピュータ ソフトに挑戦しても、簡単には勝てないほど、人工知能(AI:Artificial Intelligence)のレベルが高くなった。 折しも、AIの利便性向上の流れをさらに加速する目的で、米国IT大手のマイクロソフトはAIの開発を支援する新しいソフトを技術者向けに提供を開始すると発表した。 

 先日の報道によると、自治医大などの研究グループは、人工知能とロボットを使い、患者の症状や過去の病歴を入力すると、コンピュータが可能性のある病気の診断名とその確率を告知し、診断を確定するための検査法や治療なども助言できる医療支援ロボットを開発しつつあり、来年度にも試験運用する予定だということだ。 使い方次第で、面白い存在になりそうだ。 医療の世界にも新しい風が吹き始めている今日この頃である。

落ちなむを葉にかかへたる椿かな  黒柳召波
若雀椿ころがして遊ぶ也  小林一茶
紅椿悪意あるごと紅の濃し  渡辺梅子
人の息かからぬ高さ白椿  長谷川貴枝

H28.3庭の椿
見どころを迎えた我が家の椿 (2016年3月27日 撮影)

プロフィール

中島澄夫

Author:中島澄夫
約80坪の畑を耕し、ブロッコリー、トマト、ナス、ニンニク、キュウリ、オクラ、ズッキーニ、大根、生姜、馬鈴薯、玉葱、白菜、青梗菜、小松菜、空心菜、金時草、水菜、スナックエンドウなどを自家用に栽培。近著として、「高齢者医療:健康長寿と全人的ケアをめざして」(オーム社、H20.4)など。名古屋市緑区在住。

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