百寿者数の連続増加

 9月21日(月)の敬老の日を前にして、厚労省は9月15日時点の100歳以上の日本における高齢者数を集計して発表した。これによると我が国の百寿者数は過去最多の6万1568人となり、調査開始以来初めて6万人を超えたという。 45年連続の増加で、女性が87.3%を占めている。 健康長寿が重視される昨今である。 できるなら生活自立度も調べてほしいものだ。

 国内最高齢は、東京都在住の女性で115歳、男性の最高齢は名古屋市在住の112歳となっており、男性は現在、世界最高齢者男性として、ギネスに認定されている。

 日本生命保険が最近インターネットを利用して、「老後に住んでみたい都道府県はどこか」というアンケート調査をしたところ、第1位 沖縄県、第2位 東京都、第3位 北海道で、以下大阪府、神奈川県、愛知県、 と続き、長野県は9位である。

 人にとっての住みやすさは、人それぞれで個性によって異なるので一概には言えないが参考にはなると思う。 どの都道府県も高齢者にとって住みやすく、住み甲斐のある地域づくりに取り組んで欲しいものである。

反逆す敬老の日を出歩きて  右城暮石
湯ざましのやうに過ぎけり敬老日  野崎宮子
毎日が老人の日の飯こぼす  清水基吉

マリーゴールド
マリーゴールド(夏の開田高原にて 2015年8月 撮影)
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受動喫煙で歯周病リスク3倍超

 喫煙者が自分で吸いこむタバコの煙を主流煙といい、火をつけたタバコの先端から空気中へ立ち上がる煙を副流煙と呼ぶ。 副流煙は主流煙に比べて、タバコ三悪と呼ばれるニコチン、タール、一酸化炭素を、いずれもより高濃度に含むので、受動喫煙の健康障害リスクは極めて大きいことが指摘されて久しい。 副流煙は主流煙に比べて、ニコチン2.8倍、タール3.4倍、一酸化炭素4.7倍、ニトロソアミン52倍、ベンツピレン3.7倍、ベンゼン10倍、と高濃度である。

 タバコには、タバコの葉以外に風味付けや保湿など多くの添加物が加えられており、タバコ煙中の化学物質は、約4000種以上にもなるとされる。

 国立がん研究センターを中心とする研究グループの最近の調査研究によると、他人のタバコの煙を受動喫煙している男性は、受動喫煙していない男性に比べ、歯周病になるリスクが3倍超も高いことが分かったという。 この研究での受動喫煙とは、「家庭で10年以上喫煙者と同居している」か、「職場で1日1時間以上、毎日喫煙者と接する」場合としている。 

 歯周病は2型糖尿病の発症リスクや悪化要因として重要である。 歯周病の炎症巣から産生される炎症性サイトカインのTNF-αが毛細血管から血中に入り、インスリンの働きを阻害し、インスリン抵抗性を高めて高血糖を招くのだ。

国立国際医療研究センターが最近発表したところによると、タバコを吸う人は吸わない人に比べ、2型糖尿病にかかるリスクが、1日に11~20本の人で36%、21本以上の人では50%も高かったという。 喫煙歴はあるが、10年以上禁煙した人では、もともと吸わない人のリスクとほぼ同じで、糖尿病リスクは解消したという。

 喫煙者は、自分の周囲にいる人に受動喫煙させないよう細心の注意を払うべきである。 また交通機関や飲食店、公共の場では禁煙を徹底したいものである。

二階からたばこの煙秋のくれ  除風
歯が抜けてあなた頼むもあもあみだ  小林一茶
草深くひくゝ鳴きゐる虫もあり   星野立子

勿忘草
川沿いに群生する勿忘草(2015年8月 開田高原にて撮影)

人食いバクテリアの患者急増

ツクツクボウシが鳴いて、秋らしくなった。 夏の台風15号の余波で近隣各地が大雨となって以来、秋雨前線が停滞してこのところ雨が降ったり止んだりの日が多い。 ワールドカップ女子バレーやワールドカップ高校野球の熱戦が続き、心を熱くする夜が続く。 今日は9月1日防災の日である。 「備えあれば憂いなし」とはいえ、最近日本を含めて、大規模な爆発事故が多い。 難しい面も多々あるが、日頃から防災意識を高めるよう努めたいものだ。

 国立感染症研究所の発表(2015.8.25)によると、「人食いバクテリア」と呼ばれる劇症型溶血性連鎖球菌感染症(溶連菌感染症)の患者が急増し、2015年8月上旬の時点で、過去最多を記録した昨年の273人を上回り、279人に達したというから要注意だ。 都道府県別では、東京、大阪、神奈川の順に多い。 感染すると死亡率が高く、約3割とされる。 原因菌の主体は、A群溶連菌で、子供を中心にのどや皮膚などどこにでもいるありふれた細菌だが、のどに感染した菌が血中に入ったり、手足の傷から菌が侵入し、何らかの原因で菌が劇症タイプに突然変異する。 悪性腫瘍や糖尿病で免疫力が落ちている人や生活習慣病の持病をもった高齢者では、劇症型になりやすい。 妊婦が感染すると発病から1日以内に死亡する例が多く、これまでに14人が罹患し、助かったのは1人だけというから恐るべしである。 

 感染すると38度以上の発熱、のどの痛み、鼻汁、咳、発疹、などのかぜ様初期症状を経て筋肉痛、手足の壊死、多臓器不全などを起こし、ショックと意識障害から数日で死に至ることの多い感染症である。 15分程度で菌の結果が判明する迅速診断キットを利用して診断する。 早期に診断して早期に抗菌薬(ペニシリン、マクロライド、セフェム)を投与すれば、それなりの効果が期待できることを念頭に置いて対処する。 手足の壊死や循環不全は重症化の徴候で、治癒はもはや困難となる。

 感染症予防対策の基本として、日頃から手洗いやうがいなどを徹底、励行したいものである。

秋風にふえてはへるや法師蝉  高浜虚子
法師蝉耳に離れし夕餉かな   阿波野青畝
茶菓出でて後は静かに法師蝉  中村汀女

 マツムシソウ
マツムシソウ: 2015年の夏(開田高原にて撮影)

プロフィール

中島澄夫

Author:中島澄夫
約80坪の畑を耕し、ブロッコリー、トマト、ナス、ニンニク、キュウリ、オクラ、ズッキーニ、大根、生姜、馬鈴薯、玉葱、白菜、青梗菜、小松菜、空心菜、金時草、水菜、スナックエンドウなどを自家用に栽培。近著として、「高齢者医療:健康長寿と全人的ケアをめざして」(オーム社、H20.4)など。名古屋市緑区在住。

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