花火と大気汚染

 今週の月曜日には当地にも梅雨明け宣言が出され、これからしばらくは猛暑との付き合いが始まる。 暦の上でも明日は大暑である。 涼風は歓迎だが、列島の南には、台風12号が発達しつつあり、上陸となれば、再び豪雨と強風は必至であり、進路が気になるところだ。

 暑さしのぎにもなり夏の風物詩で楽しみの一つに各地で開催される花火大会がある。 大空に舞いあがる百花繚乱の花火を眺めているときは、ただ感嘆のみで、すべての雑念は吹き飛び、我を忘れて見とれ、うっとりするのみである。

 例年、花火大会には、思わぬ事故もある。 今週初めに行われた豊橋の花火大会では、手筒花火が観客席に飛び込み2人が負傷し、救急搬送されたと報道されたばかりだ。

 米国の大気資源研究所が最近行った調査研究によると、花火大会の花火によって大気中に発生するPM2.5をはじめとする粒子状物質を定量化したところ、大会後の24時間は平均濃度が前後の日に比べて42%も上昇することが明らかになったという。 肺や心臓に病気をもった人が、この急増した粒子状物質を吸い込むと、喘息発作や心臓発作を起こして、死亡することさえあるので、注意が必要になる。

 粒子状物質の濃度は、花火までの距離と風向きによって大きな差がでるので、花火を楽しむときには、距離を十分にとり、風上で見るなどの工夫が必要になる。 喘息や狭心症持ちの人は発作治療薬を携帯することも忘れないようにしたい。

 
夏山や一人きげんの女郎花  小林一茶
老いてなお行く道広し夏の山  中島澄夫
山々は萌黄浅黄やほととぎす  正岡子規
花火消え元の闇ではなくなりし 稲畑汀子

レッドインパクト
グリーンカーテンとして咲き始めたマンデブラ:レッドインパクト(2015年7月26日 撮影)


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受動喫煙対策の強化

 歳時カレンダーを見ると7月9日、10日は浅草寺の「ほおずき市」とある。 この日に参拝すると何と、「4万5千日」分の参拝効果があるとされ、この大きな功徳を求めて60万人にも上る参拝客が訪れるようだ。 境内の露店では、風鈴付のホオズキ(鬼灯)の鉢が販売され、梅雨空ではあるが、夏の代表的な風物詩の一つで人気がある。 ホオズキは、古来より薬草の一つで、地下茎および根を煎じて飲むと、その鎮静作用により子供の「かんの虫」や女性の「しゃく(癪)」に効果があるとされ、神社の縁日に売られる習慣があり、各地のほおずき市はこれを引き継いだものという。

 さて日本は受動喫煙対策が甘い国として知られている。 東京都は2020年のオリンピック開催地に決まっており、現在主会場の建設費が高額すぎると批判が高まっているが、五輪対策の一つとして、受動喫煙対策の強化も大きな課題である。

 生活習慣病は世界で毎年3500万人の命を奪っており、WHOと国際オリンピック委員会(IOC)は共同してタバコのないオリンピックの実現を目指す合意文書に調印している。 IOCは1988年以降、オリンピックの禁煙方針を採択し、会場の禁煙とともにたばこ産業のスポンサーシップを拒否してきた。 実際、歴代開催都市のバルセロナ、アトランタ、シドニー、アテネ、北京、ロンドンでは、すべて罰則付きの受動喫煙防止法または条例が整備され、2016年の開催地リオデジャネイロも同様である。

 日本では2003年に、公共施設や集会所などの管理者に受動喫煙防止対策を求める健康増進法が制定されているが、罰則のない努力義務にとどまっている。 今こそ、国は罰則規定のある新しい法規制に踏み込むべき時である。 新基準の受動喫煙防止条例を早急に制定しなければならないと思う。

鬼灯は実も葉も殻も紅葉哉  松尾芭蕉
頬を寄せホオズキ愛でる声高し 中島澄夫
朝顔のまゝに這せて夕涼み  小林一茶

紫式部2
自邸庭で咲き始めたムラサキシキブ(2015年7月5日撮影)

世界の長寿者は卵好き

 世界の最長寿記録者は、122歳164日を生きたフランス女性のジャンヌ・カルマンさんである。 日本人の長寿日本一記録者は、女性の大川ミサヲさんで、117歳27日となっている。 現在、存命中の最長寿者は、115歳で4名存在し、第1位は米国人のスザンナ・ジョーンズさん、第2位がイタリア人のエマ・モラノさんとなっている。 最近、この2人の生活習慣を調べたところ、共通点として2人とも大の卵好きで、毎日卵を食べていることが注目されている。

 1位のジョーンズさんは、起床するとまず朝ぶろに入り、スクランブルエッグとベーコンを食べるのが日課で、服用する薬は降圧薬とビタミン剤だけで、それ以外に常用する薬はないという。 緑内障のため最近は目がほとんど見えない状態という。

 2位のモラノさんは、子供の頃から、毎日2~3個の生卵を食べ続けており、ステーキが好物だという。 常用薬はない。 年齢相応の体力低下は見られるものの、おおむね元気に過ごす毎日である。

 歳をとっても、要介護にならず自立した生活を維持するためには、栄養管理が不可欠である。 卵には良質なたんぱく質やβーカロテン、ビタミンEなどが豊富に含まれている。 また卵黄にはコリンが多く含まれ、脳内神経伝達物質であるアセチールコリンの原料になるので、認知症の予防になる食材でもある。

 卵黄はコレステロールを多く含むため、高コレステロール血症の人は敬遠するかもしれない。 しかし卵黄のコレステロール含有量は、確かに100g当たり1400mgと多いが、肝臓のコレステロール合成を刺激するミスチン酸の含有量が少なく、また血中コレステロール低下作用をもつオレイン酸を多く含むとともに、血中悪玉コレステロールを低下させるレシチンを含むため、卵を2~3個毎日食べても血中コレステロール値は上昇しないことが実証されている。

 卵アレルギーの人には無理だが、卵を毎日食べることは、長寿につながる可能性大といってよいようだ。

寒卵煙も見えず雲もなく   知久芳子
白米におとすうれしさ寒卵  中島澄夫
塗椀に割つて重しよ寒卵  石川桂郎

 紫式部2015
開花を始めた我が家の庭のムラサキシキブ(2015年7月5日)

プロフィール

中島澄夫

Author:中島澄夫
約80坪の畑を耕し、ブロッコリー、トマト、ナス、ニンニク、キュウリ、オクラ、ズッキーニ、大根、生姜、馬鈴薯、玉葱、白菜、青梗菜、小松菜、空心菜、金時草、水菜、スナックエンドウなどを自家用に栽培。近著として、「高齢者医療:健康長寿と全人的ケアをめざして」(オーム社、H20.4)など。名古屋市緑区在住。

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