プラスチックごみの海への流出

 食品のトレイや包装で近年プラスチック(plastic)の使用が大幅に増え、それに伴ってプラスチックごみが世界的に増えている。 プラスチックは、800°C以下で不完全燃焼すると、有毒のダイオキシンを発生する。

 米国のジョージア大学の研究者が今月12日に米国科学振興協会(AAAS)年次総会で発表した報告によると、世界の海に流出したプラスチックごみは、2010年の1年間で480万~1270万トンに達するという。 プラスチックごみは環境汚染になるだけでなく、海では波や紫外線により5mm以下のマイクロプラスチックとなり、魚介類が食べるので、これを食べた人間の健康に悪影響を及ぼすことは必然といえる。

 世界のごみの総計は年間25億トンと推計され、そのうちプラスチックは2億7500万トンを占め、うち1.7~4.6%に当たる480万~1270万トンが海に流出したというから驚異である。

 国別では中国で最も多く、132万~353万トンが流出し、世界合計の約28%を占めたとされる。 第2位はインドネシアの10%、3位はフィリピンの6%である。 因みに米国は0.9%で20位、日本は0.4%の30位となっている。

 プラスチックごみの流出防止策を世界的規模で確立すべき時を迎えている。 現状のまま経過すれば、海に流出するプラスチックごみは、10年後の2025年には現在の2倍以上の年間1050万~2800万トンに増加するとされ、これはまさに人類の悲劇といえる。 

春の海地球に浮きし船の数    渡部ひとみ
海暮れて鴨のこゑほのかに白し 松尾芭蕉
春の波見て献立のきまりけり   大木あまり  

牡丹冬サイズ小
冬牡丹 : 「七福神」 (中島澄夫撮影)
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高齢女性の体重増減と骨折リスク

 今冬は豪雪で、スキーヤーにはうれしい冬である。 2月7日より2泊3日で赤倉温泉スキー場を訪ね、隣の赤倉観光リゾートスキー場を含めて、スキーと温泉を楽しんできた。 ここは静かな山の風情が色濃く残るスキー場で、例年1度は訪れるスキー場である。 ゲレンデ横には岡倉天心堂山の神がある。

 さて、やせ低体重の高齢女性は骨も痩せて骨粗鬆症を合併しやすいので、ちょっとした外力が加わると骨折リスクが高くなることは当然で、広く知られた事実である。 カルシウムやビタミンDの摂取不足が加わると、拍車をかけることになる。 最近、米国のカリフォルニア大学 Crandall教授らは、やせだけでなく、体重が増えても骨折リスクが高まるという新知見(BMJ 2015 Jan 27,350:h25)を発表した。 

 研究対象は50~79歳の閉経女性12万566人で、閉経後3年間の体重変化と平均11年間の骨折状況を調査した。 その結果、体重変化のなかったグループに比べて、5%以上の体重減少群では、大腿骨頸部・転子部骨折のリスクが65%増加し、脊柱椎体骨折のリスクは30%増加した。 5%以上の体重増加群では、上肢と下肢の骨折リスクが、それぞれ10%と18%上昇していた。 体重減少群と増加群では骨折の好発部位が異なることは注目に値する。

 転倒などで骨折すると、日常生活動作は著しく制限され、特に大腿骨の付け根部分の頸部や転子部の骨折は、寝たきりの誘因となり、生命の質を低下させるので、高齢者の骨折予防は超高齢社会を迎えて重要課題の一つである。 女性が高齢期に骨折しないためには、閉経後の体重を増減させないことが骨折リスク低減につながるとなれば、女性の場合、50歳を超えたら体重管理には十分注意したいものだ。

襟巻の狐の顔は別にあり        高浜虚子
マフラーをちょっと洒落っけ巻き直す  中島澄夫
これがまあ一茶の里は雪ばかり    中島澄夫

赤倉より斑尾
赤倉スキー場より斑尾高原・タングラムスキー場を望む(2015年2月7日 中島澄夫撮影)

 

高速道路上の逆走

 今日は立春満月の日であるが、朝の体感温度は極寒で今年一番の寒さであった。 先週は2年ぶりの職場旅行で香港、マカオを訪れた。 林立する高層ビルと車の混雑、そして大気汚染は世界中どこへ行っても人口密集地にみられる共通点であり、住みよい未来都市へ向けてどんな策が必要か人類の英知が問われているようだ。

 さて、個人的には高速道路上で逆走する車に出くわしたことはまだないが、互いにスピードが出ているだけに、危険極まりなく、想像しただけでもぞっとする事態である。 警察庁の発表によると、平成26年(2014年)の1年間における高速道路上の逆走は、全国でなんと224件もあり、そのうちドライバーが認知症だったケースは12.1%で、統計をとり始めて以来初めて1割を超えたという。 人身事故となった22件のうち5件は、ドライバーが認知症であった。

 逆走事件を年齢別にみると、65歳以上の高齢者がドライバーだったケースは154件で、全体の67.9%を占めている。 ほぼ70%が65歳以上の高齢者で、30%が64歳以下ということになる。 これはたとえ認知症がなくても高齢になると、当然ながら判断ミスが多くなることを示している。 

 対策として、1)現行の免許証更新時に行われている認知機能検査をさらに強化してこれを効果的に適用すること、2)運転能力の自己評価に基づいて積極的に免許証の返納を考えること、3)誰にとってもわかりやすく見やすい道路標識の工夫と設置を実行すること、などを推進する必要がある。 いずれにしても老いも若きも、高速道路での逆走はあってはならないことであり、運転者は細心の注意を払いたい。

これがまあ終のすみかか雪五尺   小林一茶
冬日今瞼にありて重たけれ      高浜虚子
冬晴やオリオンきらり道急ぐ      中島澄夫

サン・パウロ天主堂跡
マカオの世界遺産:サン・パウロ天主堂跡 (2015年1月28日 中島澄夫撮影)

プロフィール

中島澄夫

Author:中島澄夫
約80坪の畑を耕し、ブロッコリー、トマト、ナス、ニンニク、キュウリ、オクラ、ズッキーニ、大根、生姜、馬鈴薯、玉葱、白菜、青梗菜、小松菜、空心菜、金時草、水菜、スナックエンドウなどを自家用に栽培。近著として、「高齢者医療:健康長寿と全人的ケアをめざして」(オーム社、H20.4)など。名古屋市緑区在住。

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