柳絮舞う上高地の初夏

 7月22日(日)~23日(月)に高校生の孫娘二人を連れて自然の宝庫、上高地を訪れた。河童橋近くに宿をとり梓川沿いを大正池から明神池まで歩き、森林浴しながらウグイス、ミソサザイ、コマドリ、ホトトギスなどのバードウオッチングを楽しんだ。山の小鳥の鳴き声は澄んでよく響くのが良い。初日には雨が降り、靄のかかった池や山が幻想的な風景となり、雨上がりの晴れた翌日には、柳絮(りゅうじょ)が初夏の風に乗って乱れ舞い印象深い光景となった。

 柳絮は白い綿毛のついた柳の種子で、風に乗って飛び交うと青葉と共に逆光に輝いて幻想的世界となる。雨の翌日には特に飛びやすくなるといわれる。 
 
 嘉門次小屋では目の前の囲炉裏で焼く岩魚の塩焼きが絶品で、古民家の風情に心がやすんだ。 帰途、車を駐車した平湯で、平湯大滝公園へ立ち寄り、「日本の滝百選」の一つ、壮大な平湯大滝を眺めながら、天然の足湯で疲れを癒し、ゆったりとしたひと時を過ごせたのもよかった。

 久しぶりに味わう感動の山旅であった。

  雨の大正池 (写真をクリックすると拡大して観賞できます)

雨の大正池

  靄の六百山
靄の六百山
                    明神池   明神池2012

  梓川上流
梓川上流

            明神池下流     明神池下流
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朝食と健康づくり(その2)

 人間は体の中に時計をもっており、脳(視交叉上核)には親時計が、肝臓、腎臓、膵臓などの各臓器には子時計があり、25時間リズムを刻んで生きている。 体温、血圧、睡眠と覚醒、免疫、脂肪の燃焼、傷ついたDNAの修復など基礎的な生命現象の多くは日周リズムまたは概日リズム(サーカディアン・リズム)をもち、そのリズムは体内時計によって決定されている。 この時計が長期的に乱れると、代謝や生理機能が低下し、ガンや肥満、生活習慣病を起こしやすくなる。 短期的な乱れは旅行時の「時差ボケ」として知られ、疲労、不眠、見当識障害などがみられる。 地球の1日周期は24時間であるが、人間の体内時計は1日25時間のリズムを刻んでいるため、1日24時間というルールで社会生活を送るためには、毎日1時間の調整(リセット)が必要になる。

 さて、その調整に大役を担っているのが朝の光朝食である。 朝起床と同時に窓のカーテンを開け、明るい日差しを浴びると目の奥にある親時計がリセットされ、さらに決まった時間にバランスのとれた朝食をとると各臓器にある子時計もリセットされ、24時間サイクルに合わされることになる。 リセットには誘導された複数の時計遺伝子が関与するとされる。 かくして日中は活発に活動し、夜は眠ることによりメラトニン成長ホルモンの血中濃度が上がり、健康を維持できるというわけである。 

 我々は自分の体内時計をいつも正しくリセットするよう心がけ、日々身体のベストコンディションを保ちたいものである。 

朝食と健康づくり

 ブレスロー博士が提唱した7つの健康習慣参照)の一つに「朝食を毎日とる」がある。 彼は、例えば45歳の人で、7つのうち6~7個守る人は0~3個守る人に比べ、男で約12年、女で約7年長く生きることを明らかにし、寿命に及ぼす生活習慣の重要性を指摘した。 

 農耕民族の日本人は狩猟民族の欧米人に比べ、もともと膵臓からのインスリン分泌能力が低いので食材があるときに大量に食べる欧米型の食生活を送ると簡単に2型糖尿病を発症してしまうことになる。 そこで普段から食後の血糖上昇をできるだけ抑える食べ方の工夫が必要で、これにはまず最初に野菜(生、調理)を食べることから始めるのが良い。 野菜に含まれる食物繊維が糖分の消化吸収速度を遅らせるので、たとえ食事量は同じでも食べる順序を変えるだけで、血糖上昇を抑えることができるのだ。 糖尿病は血管病で、血管老化は長年無症状に進行するため脳卒中や心筋梗塞、腎臓病、網膜疾患など重大事象が起こるまで安易に過ごしてしまう人が多い。 糖尿病を発症し、糖化ヘモグロビン(HbA1c)値が6.5%(JDS値)を超えたまま過ごすと、血管老化は約10年早まるといわれるので、我々は食事の時にはいつも食後の血糖上昇が過度にならないように食べる量やその順序などの食べ方を工夫する必要がある。

 食べるときの速さも問題だ。 早食いの人に肥満やメタボが多いという現実がある。日本人の1回の食事における咀嚼回数と食事時間は、鎌倉時代にはそれぞれ2600回と30分であったものが、江戸時代には1400回と22分となり、現代では600回と11分となっている(参照)。少食多噛を実践し、一口30回噛むよう心がけたい。

 最近の米国ミネソタ大学の研究グループによる発表では、1週間の朝食回数が増えるに伴い腹部肥満などのリスクが低下し、毎日朝食を食べる人は週0~3回の人に比べ、2型糖尿病の発症リスクが34%低かったという。朝食を欠食すると強い空腹感に耐えられず大食する人が多くなることが主原因のようだ。

 朝は体が温まる陽性食品(魚、鶏卵、肉、味噌、梅干し、チーズ、納豆、ニンジン、ゴボウなど)にウエイトを置き、夜は体温を下げて入眠を良くするためにも、体を冷やす陰性食品(キャベツ、レタス、ジャガイモ、トマト、キュウリ、バナナ、牛乳、酢など)にウエイトを置いて食べるのが理にかなっている。

生物農薬への期待

 自家用の野菜作りに熱心な人なら、できれば農薬を使わず、無農薬栽培を願うのが人情である。 私も御多分に漏れず、特に白菜、キャベツ、青梗菜、ブロッコリーなど葉菜類では、虫がつくと少々面倒ではあるが、時間をかけて、こまめに探しては自分の手でつぶして歩く。 専業農家でも出荷用のキャベツや白菜は農薬で消毒しても、自家用には用いず、少々虫に食われても気にせず食用すると聞いたことがある。 最近は天然成分を用いた殺虫剤も市販されているが、安全性と有効性に問題なしとは言えないと思う。 肥料も牛糞、鶏糞、油粕など有機肥料をたっぷり入れ、化学肥料は最小限とする。

 さて、7月に入り気温が上がると、蟻やナメクジなどの害虫が増え、虫害に気を遣う季節である。テントウムシは野菜につくアブラムシを食べてくれる益虫である。 だが、テントウムシは羽根を持っており適当に食べて自己満足すると、すぐ羽根を広げて飛び去ってしまう気まぐれさを持っていて、多くは期待できない。

 最近、広島県の農業研究センターは、テントウムシの交配を行い、飛べないテントウムシの発明に成功したと発表した。 飛べないので、住み込みでソラマメなどに付いたアブラムシを食べ尽くしてくれるというのだ。

 害虫を退治するのに動物の天敵をつかう「生物農薬」という研究分野があることを初めて知った。 この分野における今後の更なる発展を期待すること大である。

最盛期の夏野菜

 畑のトマト、キュウリ、ナス、ピーマン、シシトウ、ズッキーニが順調に育ち、収穫の最盛期を迎えている(写真)。 このうち、トマトとキュウリはスーパーで買ったものとは明らかに味が違う。 これこそ「本物の味だ」といえる味なのだ。 自分で作った人のみが楽しめる醍醐味である。

 我が家の畑はすぐ使くに神社の森があり、近年この森にカラスが集団でネグラとして棲みつき、トマト、キュウリ、トウモロコシを絶好のエサとして狙う。 成熟が近づくや、タイミングよく防鳥対策としてネットを張らないと、あっという間に全滅となる。 カラスも食べごろを熟知しており、熟するまでは近寄らない。もうちょっと待てと思って、対策が遅れると痛い目にあうことになる。 10年前以前にはなかったことである。

 周囲の宅地開発が進んで、ネグラを失ったカラス群団が数少ない森へ集団疎開し、ここで効率的に繁殖して数を増やしたことが原因と思われる。近年、生態的に鳥の世界も大きく変わったようだ。 減ったスズメやシジュウカラなどの小鳥を増やし、増え過ぎたカラス、ヒヨドリ、ムクドリなどを減らす妙案はないだろうかと思うこの頃である。

  防鳥ネットで囲われた我が家のトマト
  (H24.7.2)

 トマト

プロフィール

中島澄夫

Author:中島澄夫
約80坪の畑を耕し、ブロッコリー、トマト、ナス、ニンニク、キュウリ、オクラ、ズッキーニ、大根、生姜、馬鈴薯、玉葱、白菜、青梗菜、小松菜、空心菜、金時草、水菜、スナックエンドウなどを自家用に栽培。近著として、「高齢者医療:健康長寿と全人的ケアをめざして」(オーム社、H20.4)など。名古屋市緑区在住。

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