ヒアリの発見、内陸部へ

 夏のグリーンカーテン用に厨窓の外に種をまいた朝顔(morning-glory}が、勢いよく伸びて、7月に入り花を咲かせ始めた。 朝顔には種類が多く、江戸時代末には、すでに1200種類もあり、今ではその数は計り知れないほどという。 今年は混合種の種袋を購入したので、いろいろな花を楽しめそうである。 朝顔は俳句で夏の季語だと思ったが、何と秋の季語である。 俳句では季節の基本になっているのが、旧暦の二十四節気のため、最盛期の8月は秋になるというわけだ。 

 強い毒を持ったヒアリ一匹が愛知県春日井市の家電メーカーの倉庫で見つかったと愛知県と環境省が7月10日発表した。 国内におけるヒアリの発見は神戸、尼崎、名古屋、大阪、東京に次いで6例目だが、これまではすべて、付着したコンテナが陸揚げされた港での発見であった。 内陸部での発見はこれが初めてである。 6月30日に名古屋港で陸揚げされたコンテナの荷物に付着して春日井まで運ばれたのが真相のようだ。 

 卵を産む能力をもった女王アリの発見は、神戸で2匹、大阪で1匹にとどまっており、国内での繁殖の可能性は現状では少ないようだ。 だが羽の生えた女王アリが飛び立つと、一気に巣が拡散して、殺虫剤での駆除が難しくなるのは、中国や米国などで、すでに実証済みである。 ヒアリはアブラムシの体液を好むので、両者は共生関係にあり、ヒアリはアブラムシを激増させるといわれる。 

 ヒアリが定着すると、農業や家屋、電気・通信などへの悪影響は甚大で、すでに定着している米国では、年間の経済的損失が約6000億円に上るとされている。 ヒアリは早期発見に努め、何としても国内での繁殖を阻止すべきだと思う。 2004年と2006年に見つかったニュージーランドでは、港湾周辺の定期的調査と、一般人からの情報提供の2本柱によって、早期発見を徹底し、今のところ根絶に成功しているというから立派というほかはない。 日本も見習いたいものだ。

朝顔のしぼみし花の葉に沈み  星野立子
朝顔や吹倒されたなりでさく  小林一茶
朝顔の今や咲くらん空の色  夏目漱石
朝がほや一輪深き淵の色  与謝蕪村

朝顔1
グリーンカーテンとして咲き始めた我が家の朝顔(2017年7月10日撮影)
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名古屋でもヒアリ

 このところ将棋界がわいている。 愛知県瀬戸市出身の中学3年生、藤井聡太四段がプロ入り後、なんと29連勝という前人未踏の偉業を達成したのだ。 30連勝も期待されたが、昨日、竜王戦決勝トーナメントの2回戦で、先輩棋士の佐々木五段と後手番で対戦し敗れ、さらなる記録更新はならなかった。 終盤猛烈に追い上げたが、半歩及ばなかった。 しばしば放たれる勝負手には目を見張るものがある。 人は負けて強くなるのが常である。 若いので今後の活躍を期待したい。

 先月27日、名古屋港鍋田ふ頭コンテナターミナルで、ヒアリに似たアリが7匹発見され、鑑定の結果、ヒアリと確認されたと30日、環境省が発表した。 ヒアリの発見は兵庫県に次いで本邦で2か所目である。 

 このコンテナは、中国・広州市の南沙港で27日に積み込まれ、東京、横浜に寄港後、名古屋港に到着した。 コンテナの上で7匹見つかり、ターミナル運営会社が駆除したが、色や触角がヒアリに似ており、検体を調べた結果、ヒアリと判明した。 環境省によると、ヒアリに似たアリの発見情報は全国各地から多く寄せられており、写真やサンプルで専門家が確認中という。 水際作戦を強化して、ヒアリが国内で繁殖しないよう努めたいものだ。

蟻の道まことしやかに曲りたる  阿波野青畝
蟻の列しづかに蝶をうかべたる  篠原 梵
しづけさに山蟻われを嚙みにけり  相馬遷子
ジャガイモを掘ればそこには小蟻の巣  中島澄夫

鬼百合2015

介護へのロボット導入

 超高齢社会を迎えて、自立した生活を送るのが難しくなり、要支援、要介護の高齢者が増える一方で、ワザを持って働く人材は多くない現状がある。 介護福祉士の資格を持つ優れた介護人材の確保は、老人ホームや介護老人保健施設の重要課題の一つである。 平成28年の法律改正により、介護福祉士の資格を持つ外国人が日本国内で介護業務に従事するための在留資格が設けられたことに伴い、ベトナムなどからの介護留学生の受け入れプロジェクトが始まりつつある。

 介護現場における人材不足を補い、効率を上げる施策として、近年各種ロボットの活用が検討され実用化されつつある。 介護ロボットには、大別して、1)入浴、移乗、排泄、など介護業務を支援する介護支援型ロボット、2)リハビリ、歩行、食事、読書など被介護者の自立支援をする自立支援型ロボット、3)癒しや見守りをしてくれるコミュニケーション・セキュリティ型ロボットの3種類がある。

 国立法人「日本医療研究開発機構」は、昨年8月から今年3月まで、会話機能を搭載したコミュニケーションロボットを要介護の65歳以上の866人に適用して利用者の自立度への影響を検討したところ、34%に改善が見られたと発表した。 特に効果があったのは、自ら自分を健康管理する「セルフケア」、歩行や手足の使用などの「運動・移動」、イベントへの参加などの「社会生活」、の3つの分野であったという。 

 ロボットと会話を楽しむのみならず、生活の自立度の改善まで見られたとする結果は、今後のロボットの活用範囲をさらに広げるもので、近い将来、介護領域でロボットが大きな貢献役を果たすことが期待される。

大いなる知恵袋もち生身魂  大西昭子
常々に前向き思考生身魂  津田喜美
茶目ツ気は未だ健在生身魂  堀口まゆみ

カイツブリの浮巣
カイツブリの浮巣と抱卵 (2017年6月12日 撮影)

自邸のアジサイ1
家の庭で咲いた紫陽花 (2017年6月11日 撮影)

情報の不正暗号化とビジネス

 大戦時代、情報の暗号化は重要な戦略の一つであったと聞くが、今また情報の暗号化が脚光を浴びる事態である。 今月12日以来、パソコン上で身代金要求型ウイルス(ランサムウエア)として、悪意あるソフトウエア(マルウエア)がインターネット上で暗躍し、WannaCryと名づけられた新種ウイルスの被害は、日本を含めて世界150か国、23万件以上に及び、ヨーロッパでは特に被害が大きく、日ごとに拡大中だという。 今回の攻撃はマイクロソフトがサポートを終了したWindows XPを主な標的にしているようだが、実際の被害が最も多いのはWindows 7のユーザーだという。

 このマルウエアに感染すると、システムで管理する情報が暗号化(encrypt)され、利用者が情報を取り出せないようになる。 お金(身代金)を支払えば、暗号解読のカギが渡され、ただちに復帰するというものだ。 ウイルスは自己増殖機能を持っており、PCに感染するとデータを暗号化すると同時に次の機器を探し、ネット上からウイルスを送り込むという。 対策が強化されないと、今後ビジネス化する恐れもある。

 サイバー攻撃で反撃できればよいが、現在日本では「不正アクセス禁止法」が存在し、政府による反撃はできない。 病院などの医療機関、金融機関、鉄道、電力、ガスなど重要なインフラが被害を受けると、国はマヒ状態となる。 これを避けるため日本政府は、サイバー手段で反撃できるよう法を整備する検討に入ったと伝えられる。 マルウエア対策の強化を急がねばならないのは当然であり、法整備は国会議員の責務である。

芍薬や四十八夜に切りつくす  加舎白雄
新茶の香真昼の眠気転じたり  小林一茶
浅間山煙の中の若葉かな  与謝蕪村

19日芍薬
遅れて咲いた庭の芍薬 (2017年5月19日 撮影)

自然災害による死亡率が高い

 名古屋ではソメイヨシノの開花宣言が3月28日に出たものの、勤務先の桜は蕾が大きくなってはいるが、開花はほんの少しで、花見は今週末あたりが適当となりそうな気配だ。 庭の椿(玉霞)と玄関先の沈丁花は今まさに満開で見ごろとなった。 桜を前に3月27日には、栃木県の那須温泉ファミリースキー場付近で大規模雪崩が発生し、登山講習会に参加していた高校生7人と教員1人の計8人が雪で押しつぶされ圧死するという痛ましい事故があった。

 春山では凍った雪の上に新雪が積もると、表層雪崩が起きやすいので安全への配慮を欠かせない。 医学生時代に強健な山男が、やはり春山の雪崩に巻き込まれ犠牲になっている。生きていたらどんな活躍がみられたのかと思うと胸が詰まる思いだ。

 WHO世界保健統計2016年版によると、最近6年間(2011~2016年)における自然災害による年間平均死亡率(人口10万当たり死亡数)の国別ランキングは、第1位 ネパール(7.2)、2位 日本(3.4)、3位フィリピン(2.5)、となっている。 米国、英国、ドイツ、フランス、イタリアなどは0.1未満である。 地震、台風、火山噴火、雪崩など天災の多い日本では、自然災害によって死亡する率は世界でもトップクラスであり、自然災害への心構えを強く持って、その対策を強化しなければと、改めて思うこの頃である。

雪崩るるよ盆地の闇をゆるがして  藤沢周平
玉椿つついて遊ぶめじろかな  中島澄夫
深追いの恋はすまじき沈丁花  芳村うつき

安曇野風景1
早春の安曇野 (2017年3月20日 撮影)

梅が咲き始きはじめ
梅が咲きはじめる・大王わさび農場(信州安曇野)にて (2017年3月20日 撮影)






プロフィール

中島澄夫

Author:中島澄夫
約80坪の畑を耕し、ブロッコリー、トマト、ナス、ニンニク、キュウリ、オクラ、ズッキーニ、大根、生姜、馬鈴薯、玉葱、白菜、青梗菜、小松菜、空心菜、金時草、水菜、スナックエンドウなどを自家用に栽培。近著として、「高齢者医療:健康長寿と全人的ケアをめざして」(オーム社、H20.4)など。名古屋市緑区在住。

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