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キノコシーズンの到来

 今年もキノコ(茸、菌)シーズンの到来である。 今夏は猛暑続きで、当地では極端な雨不足だったが、台風襲来後は降雨の日が多く山ではキノコが当たり年のようである。 キノコは人の免疫力を高めてくれるものも多く、高繊維食品で味もよく、和食には欠かせない食材の一つである。 特に天然の野生キノコは絶品であるが、先日、三重県桑名市で、75歳の男性がニセクロハツという毒キノコを食べて下痢、嘔吐の食中毒症状を訴え、救急治療するも、意識不明の重体となり死亡したと報道された。

 日本に生息する野生キノコは約5000と多いが、そのうち食用キノコは約100種とされ、全体の2%を占めるに過ぎない。 毒キノコが圧倒的に多く、「猛毒キノコ御三家」として、タマゴテングタケ、シロタマゴテングタケ、ドクツルタケが知られる。 マツタケ、クリタケ、ヒラタケ、リコボー(ハナイグチ)などは食用の代表的な野生キノコだが、それぞれ姿かたちの似た毒キノコがあるので注意が必要だ。 

 日本では、毎年約200人がキノコ中毒にかかり、1~5人の死亡がある。 診療した医師は食品衛生法によりただちに保健所に届ける義務がある。 厚労省の発表によると、ツキヨタケによる食中毒が最も多く、次いでクサウラベニタケ、テングタケが多い。 スーパーに並ぶキノコは栽培ものの食用キノコで安全だが、道の駅で売られるキノコには、稀だが毒キノコのことがあり注意が必要だ。 また福島の原発事故以来、日本各地の野生キノコから今なお、規制値に近い放射性セシウムが検出されているのは、残念無念というほかはない。

笑い茸食べて笑ってみたきかな  鈴木真砂女
菌汁大きな菌浮きにけり  小林一茶
一日はおまけのごとし茸汁  宇多喜代子
雨後の庭蹴って納得けむり茸  中島澄夫

美瑛の丘2
北海道・美瑛にて (2018年8月27日 撮影)

富田ファーム3
富良野・ファーム富田にて (2018年8月27日撮影)
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老人週間を迎えて

 8月26~28日にかけて久しぶりに札幌、旭川、美瑛、富良野、星野リゾートトマム、小樽と北海道を旅し、トマムでは遭遇率40%の雲海を期待しての旅だったが、残念ながら空振りとなった。 楽しい旅行から帰って間もなく、震度7の大地震が北海道を揺るがし大災害となったのは仰天であった。 残された人々の努力で、苦難を乗り越え、一日も早く復興を達成してもらいたいものだ。

 今月15日から1週間は老人週間である。 15日は「老人の日」、17日は「敬老の日」に指定されている。

 厚労省の発表によると、2017年の日本人の平均寿命は、男性81.09歳、女性87.26歳となり、ともに過去最高を更新したという。 男女差は6年である。 世界ランキングでは、男性は香港、スイスに次いで第3位、女性は香港に次いで第2位である。 「老人の日」の本年9月15日時点で、100歳以上の高齢者数は6万9千人を超え、昨年より約2000人増えて、過去最多を更新した。 その88%は女性である。

 要支援、要介護とならず、自立して生活できる日本人の健康寿命は、2016年で男性72.14歳、女性74.79歳となっており、10年前後は要介護が実態である。 健康寿命を伸延し、最後はバタンキューが理想だが、思うようにはいかないのが人生でもある。 食事、運動、睡眠の「健康3原則」の在り方について 更なる探求が求められるようだ。

生身魂むかしのことはよく語る  高倉恵美子
さあ齢は忘れましたと生身魂  長谷川千枝子
加齢臭それは何かと生身魂  中島澄夫

鳥沼公園1
北海道 富良野・鳥沼公園  (2018年8月27日 撮影)

小樽運河
小樽運河 (2018年8月28日 撮影)

ザリガニが蚊を増やす

 人間は知らぬ間に生をうけて、それぞれが自分なりに生きているが、生きる限り常に生命を脅かされている。 天災は別にして、人の命を奪う生き物には、クマやライオン、ワニなどがすぐ目に浮かびやすいが、現在、地球上で最も多くの人命を奪う生き物は、実ははるかに小さな生物の一つ、であるという。 

 世界で1年間に約70万人の人が蚊によって命を奪われ、人間が原因となる死者が約50万人、による死者が約5万人であり、蚊、ヒト、ヘビの3つが人命を奪う3大生物だというからちょっと意外ではある。

 マラリアを始め多くの病気を媒介する蚊は、水中のボウフラから発生する。 戸外の雨水をためたバケツにボウフラが涌くと慌てて使い切るこの真夏である。 最近の調査研究によると、ボウフラを食べて生きているトンボの幼虫であるヤゴが多い地域では蚊が少なく、逆にヤゴを食べて生きているザリガニが多く生息する地域では、蚊が多いということだ。

 ヤゴを食べるザリガニは、人類にとって天敵と言えるかもしれない。

蚊所と人はいへども流かな  小林一茶
夕空や蚊が鳴き出してうつくしき  小林一茶
蚊の声の中に赤いぞ草の花  小林一茶

美瑛
花のある風景:美瑛にて (2018年8月27日 撮影)

富田ファーム2
北海道・ファーム富田にて (2018年8月27日 撮影)

注目される昆虫食

 高齢者の健康増進対策の一つとして、食事で質の良いタンパク質をしっかり食べることがある。 日本では近年、昆虫を常食する人は少ないようだが、私の子供時代は太平洋戦争のさ中で、田舎育ちだったので、稲穂に群がるイナゴを捕まえて佃煮にして日常的に食べていた。 今でもスキーで信州や越後へ出かけると、ホテルや宿でイナゴが出ることがあり、昔が思い出されて郷愁を感じ、つい手が伸びる。 

 世界では現在、20億人以上が昆虫を常食しているとされるが、先進国では見かけることが少ない。 昆虫は高タンパクで、ビタミン、ミネラル、脂肪、食物繊維をバランスよく含み、環境にやさしい食物供給源としてその価値が見直されつつある。

 米国ウイスコンシン大学の研究グループ(VJ Stull et al.)は、食用コオロギ・パウダー20gを、健康成人を対象にして6週間投与し、投与群と非投与の対照群を比較したところ、投与群では腸内の善玉菌が有意に増加し、体内の炎症マーカーTNF-αが有意に減少したという(Sci Rep 2018 ; 8 : 10762)。 TNFが減少すればインスリン抵抗性が改善されるので、糖尿病の改善にもつながる。 この結果を踏まえて、米国でも食用昆虫を主流の食料にすべく働きかける運動をスタートしたいとしている。 素晴らしい運動の一つだと思う。

あぜ道や稲をおこせば蝗飛ぶ  正岡子規
危機感は蝗にもあり後退る  津田清子
蝗追ひ手で押さへても姿なし  瀧尻久美子

庭のユリ1
自然に生えて自邸の庭に咲く高砂百合 (2018年8月19日 撮影)

庭のユリ4
庭で自然増殖の高砂百合 (2018年8月19日 撮影)

304gの赤ちゃんが成長

 WHOの定義によると、「出生時の体重が2500g未満の赤ちゃん」を低体重児といい、日本では10人に1人の割合で生まれている。 また、出生時体重1000g以上1500g未満の赤ちゃんを極低体重児、1000g未満を超低体重児という。 母子保健法は、低体重児を出産した場合には保護者が速やかに市町村へ届けでることを決めている。 

 低体重児の赤ちゃんは、体温調節や呼吸機能、母親からの免疫抗体などが不十分のため、一般的には予定日より早く生まれた日数分だけ保育器の中で育てられるが、極低体重児や超低体重児は新生児特定集中治療室(NICU)や未熟児室(GCU)での保育を必要とする。

 低体重児の原因は、母親の喫煙(能動・受動)、飲酒、ダイエット、歯周病、高血圧症候群、妊娠糖尿病、胎盤異常、前期破水、高齢出産、などが知られ、原因不明例もある。

 昨年12月に身長25cm、体重304gで生まれた超低体重児の赤ちゃんが、このほど体重3650gと成長し先月の7月に退院したと福島医大病院が発表した。 身長は49.5cmで、母子とも元気だという。 300gそこそこの赤ちゃんが助かる時代になったのは、素晴らしいことだと思う。 災害が多く、暗いニュースが多い中での朗報であった。

胎の子をときをり撫でて毛糸編む  井上あや子
赤ちゃんのふんばって立つ梅雨晴間  柏木昭子
夏草や我をひっぱる子のちから  太田佳代子
名月をとってくれろと泣く子かな  小林一茶

母子の像
蓼科湖にて  (2018年 春 撮影)

水芭蕉1
蓼科湖畔の水芭蕉 (2018年 春 撮影

プロフィール

中島澄夫

Author:中島澄夫
約80坪の畑を耕し、ブロッコリー、トマト、ナス、ニンニク、キュウリ、オクラ、ズッキーニ、大根、生姜、馬鈴薯、玉葱、白菜、青梗菜、小松菜、空心菜、金時草、水菜、スナックエンドウなどを自家用に栽培。近著として、「高齢者医療:健康長寿と全人的ケアをめざして」(オーム社、H20.4)など。名古屋市緑区在住。

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